こんにちは、貞千です!
ホテルで清掃のアルバイトをしていたとき、突然「明日は休むように」と言われることが多くなり、「何かしなければ」と考えた今村夏子さん、このことが小説家になるきっかけだったんですね。
「何かしなければ…」では、手元にあったノートに思いつくまま頭に浮かんだことを書いていったといいます。やがて、それがたまって書きとおす作品になり、デビューしたところ太宰治賞を受賞ですか、凄いもんです!
そして2019年、『むらさきのスカートの女』で芥川賞受賞ですからね。
そこで今回は「今村夏子の実家や学歴と結婚は?芥川賞の評判や感想・おすすめ作品も」と題しまして、今村夏子さんの実家や学歴・結婚などを調べてまとめてみたいと思います。何かの参考にしていただけたら嬉しいですね!
それではさっそく、本題へいってみましょう!
Contents
今村夏子さんは1980年生まれですから、私の娘と同じ年の生まれになります。今村さんは2月で娘は9月なので、学年は一級上ということになりますが…。
そんな今村さん、最初の作品「あたらしい娘」がいきなり太宰治賞を受賞したのは2010年のこと、同作を改題した「こちらあみ子」と新作中編の「ピクニック」という2編の小説が収められた『こちらあみ子』で、2011年に第24回三島由紀夫賞を受賞するのです!
何という才能でしょうか。「何かしないと」と書き始めた文章が、小説になり太宰賞と三島賞を獲得してしまう、これを才能と言わずしてどんな才能があるのかと思わずにはいられませんよね!
今村さん自身では、大学を卒業してホテルの清掃のアルバイトを始めた時、この仕事こそ天職と思ったそうですからわからないものです。
人と話すのが苦手で、何かあるとすぐに構えてしまう今村さんだったといいます。そういえば、インタビューなんかでもそのような発言していましたよね。
そのような今村さんですから、清掃という仕事は人に煩わされることなく、それだけに集中すればいいと思っていたそうです。その職場から「明日休んでください」と言われなければ、才能の花が開くことはなかったと想像できます!
そんな今村さんですが、ここから少し停滞します。あまりにも順調に行き過ぎて、戸惑ったんじゃないでしょうか?
2014年に『こちらあみ子』に新作「チズさん」が併録されただけで、作品の発表はなく、あの素晴らしい才能はどこかに埋もれたと噂があったくらいです。
2013年に結婚していますから、小説を書くという心情ではなかったのかもせれませんが…。やはり、旦那さまのことを…というのが普通ですからね。
2014年なんですが、実家の近くで起きた広島土砂災害で、実家の周囲にまで泥水が押し寄せ祖母のお墓が流されてしまったといいます。
ここで遅ればせながら、今村夏子さんのプロフィールをご紹介しましょう!
名 前 :今村 夏子(いまむら なつこ)
生年月日:1980年2月20日
出 身 :広島県広島市安佐南区
デビュー:2010年「あたらしい娘」
代表作 :こちらあみ子、あひる、星の子
受賞歴
★ 2010年 太宰治賞「あたらしい娘」
★ 2011年 三島由紀夫賞「こちらあみ子」
★ 2017年 河合隼雄物語賞「あひる」
★ 2017年 野間文芸新人賞「星の子」
★ 2019年 芥川龍之介賞「むらさきのスカートの女」
今村さんには、2017年2月に娘さんが誕生します。現在は、旦那さまと娘さんの3人で大阪で暮らしています。今村さんの学校がどことか、実家どこにあるとか、旦那様の職業は?…など一切公表されていないのが現状です。
今村さんは妊娠してから仕事を辞めたといいますから、小説を発表してからも仕事を続けていたんですね。そのあたりも停滞していた原因かも…ですね!
仕事を辞めてから時間ができたのでしょうか。2016年に新作「あひる」を新創刊された書肆侃侃房の文芸誌 “たべるのがおそい” に発表します。これが、第155回芥川龍之介賞候補に挙がるんですね!
この「あひる」を収録した短編集『あひる』で、第5回河合隼雄物語賞を受賞します。やはり、才能は枯れていなかったということでしょう!
締め切りにプレッシャーを感じたとか、いろいろ書かれたり憶測されていますが、私は停滞の原因が、小説を書く時間が取れなかったんじゃないかと分析しています。
2017年にも、「星の子」で第157回芥川賞の候補にのぼり、第39回野間文芸新人賞を受賞するのです!
芥川賞では、受賞作の沼田真佑さんの「影裏」と、最後まで競り合ったといいます。
三度目の正直といいますか、流石の実力というべきですか、2019年に第161回芥川賞の受賞になります。
「一生縁がない賞かなと思っていたので、信じられなくて大変驚きました。」と驚きながらも「とても嬉しいです。」喜びを表現しています。
今村さんは、午後8時半には娘さんと一緒に就寝の床に就き、午前2時半に起きて小説と向き合うそうです。その朝の時間帯を含めて、1日5時間は小説を書いているといいます。
小説を書いているときは夢中になり、そんな自分が楽しいといいますから、才能もさることながら只者でないことが、ここからも伺えます!
では、芥川賞作品「むらさきのスカートの女」はどんな小説なんでしょうか?
公園の一番奥のベンチにいつも座っている女性がいます。この女性はむらさき色のスカートをいつも履いているので「むらさきのスカートの女」と呼ばれています。この女性、公園に来た子どもがジャンケンで負けたら女性にタッチしに行くなど、子どもの罰ゲームの対象になっています。
主人公で語りての “わたし” は、この女性が気になってしょうがない。何とか親しくなろうと自分と同じホテルの清掃の仕事に就くよう働きかけます。そして、その女性の行動を観察し続けるのです。むらさきのスカートの女性は…?
今村さんは、「意識はしていないが、変なものや怪しいものの方に自然に行ってしまう」と語り、自分らしいものが書けたと振り返っています。
反響がすごいですね!
さすが芥川賞作品とかこの不気味さがやみつき、文学界がいま最も注目する作家、見たことがある光景、その世界に入りやすい、切実なのに可笑しいなどなど、、読後感はさまざまですが、これが小説というものなのでしょう!
異口同音に同じ感想が付く小説(例えば、勧善懲悪の時代小説?)なんていうのもあるかもしれませんが、読んだ後に何も残りませんよね。まあ、時間つぶしには問題ないですが…。
今村夏子さんの作品を時系列にあげると以下の通りです。
★ こちらあみ子 出版社:筑摩書房(ちくま文庫)、出版日:2014年06月10日
★ あひる 出版社:KADOKAWA(角川文庫)、出版日:2019年01月24日
★ 星の子 出版社:朝日新聞出版、出版日:2017年06月07日
★ 父と私の桜尾通り商店街 出版社:KADOKAWA、出版日:2019年02月22日
★ むらさきのスカートの女 出版社:朝日新聞出版、出版日:2019年06月07日
※ 出版日は最新版を記述しています。
私のおすすめは、断然「むらさきのスカートの女」ですね。芥川賞をとったというインパクトがあり、この小説がきっかけで初めて “こんなに面白い作家がいたのか” となるでしょうし、今村さんの作品に手を伸ばしていくことになると思うんですよね。
今回は「今村夏子の実家や学歴と結婚は?芥川賞の評判や感想・おすすめ作品も」と題しまして、今村夏子さんの実家のエピソードや結婚、作品などをまとめてみましたが、いかがだったでしょうか?
今村さんは、2010年からの作家活動なので10年になるのですが、途中のブランクもあり作品数はそれほど多いとは言えませんね。
ですが、作品のほとんどで何らかの賞を受賞し、今最も筆の立つ作家と言っても過言ではないでしょう!
私もすべてを読破したわけではありませんが、今後の作品が楽しみです。本屋さんに行くと大概今村さんのコーナーがあるので、あなたも是非一度手に取ってみてはいかがでしょうか!
それでは、今回はここまでとさせていただきます!
最後までご覧いただき誠にありがとうございました!