こんにちは、sadachi. です!
「山口尚秀」という名前が世界に知れわたったのは2019年9月11日でした。
イギリス・ロンドンで開催されたパラ水泳世界選手権に初出場した山口尚秀さん、男子100m平泳ぎに登場するとスイスイと決勝まで進出します。
決勝では当時の世界記録保持者との競り合いになり、見事制して1分04秒95の世界新記録で優勝、2020東京パラリンピックの切符まで手に入れたんですよ。
この大会は、各種目で3位以内に入った選手の国・地域には、2020東京パラリンピックの出場枠が与えられるという重要な大会だったんですね。
まさにすい星のごとく現れた日本パラ水泳界の、ニューヒーロー誕生なったんです。
そこで「山口尚秀は知的障害の大型スイマー!中学や高校にプロフも!金メダル」と題しまして、山口尚秀さんについてまとめてみましたので、参考にしていただけたら嬉しいです。
それではさっそく、いってみましょうか!
Contents
山口尚秀さんは知的障害の大型スイマー!
パラ水泳代表が強化合宿公開…山口尚秀「世界新を出し、金取りたい」https://t.co/a345sYoVAU#パラリンピック
— 読売新聞オンライン (@Yomiuri_Online) July 20, 2021
3歳のとき、知的障がいを伴う自閉症と診断された山口尚秀さん、幼いころから、祖父母が通う歩行浴に連れて行ってもらって、水に親しんだとのことですよ。
4歳ころから週1回の障がい児コースに通い、水泳を始めているんですね。
小学4年生のときといいますから山口さん10歳ぐらいでしょうか、お母さんの由美さんが隣の市のスイミングスクールを見つけてくるんですね。
そこには、障がいのある子どもたち専用のクラスができたのだそうです。
母親の由美さんは、
「尚秀はもともと水遊びが好きでしたし、水泳は全身を使うのでいい運動になるかなと思ったんです。また、コーチも明るく包容力があり、尚秀も慕っていました」
と、当時のことを振り返っています。
当時は今のように世界を目指すアスリートになるとは、本人も家族もまったく想像していなかったでしょうね、そんな山口さんに2016年の秋に転機が訪れます。
高校1年生、愛媛県代表として、その年の秋に岩手で行われた全国障がい者スポーツ大会に出場したんですね。
そのときに山口さんの素質を見抜いたある監督が、年明けに予定されていた日本知的障害者選手権水泳競技大会の出場をすすめてくれたりもしたそうです。
ところが、素質も何もエントリーしていた200m自由形で何を取り乱したのか最下位に、レースの途中で泳ぐのをやめてしまったんですね。
そのあとは泣いて泣いて、手の施しようがなくどうしようもなかったといいます。
幸いだったのは、そんな中ですでに活躍していた中島啓智選手や東海林大選手がいたこと、同じ障がいがある選手の泳ぎを見ることができたということだそうです。
彼らの泳ぎを見て、「全国大会に出るためには、ちゃんと練習しなければならない」と、山口さん自身も強く感じたと振り返っているんですね。
家に帰ってから「どうする?頑張ってみる?」との問いに、山口さんは「うん、やってみる」と答えているんですね。
この挫折が山口さんにとっては本当に大きく、練習モードにスイッチが切りかわるんですね。
自宅に近いスイミングスクールの【選手コース】で受け入れてもらい、はじめは苦しい練習に耐えられなかったものの、そのうちに週6日のハード練習に耐えれるようになっていきます。
また、そのスクールのコーチの異動に伴い、現在通っている瀬戸内温泉スイミングに移り、健常の高校生たちと一緒に厳しい練習に励んでいるんですね。
翌年の高校2年生、秋にはジャパンパラ競技大会という日本選手権に並ぶ大きな全国大会で、100m自由形2位となり、銀メダルを獲得しています。
18歳で高校生活ももうすぐ終わりという2019年2月、WPSワールドシリーズのオーストラリア・メルボルン大会に出場して国際大会デビューを果たします。
その翌月、2019パラ水泳春季記録会の100m平泳ぎで好タイムをマークして、世界パラ水泳選手権の日本代表に選出されたんですね。
そして2019年9月、冒頭に紹介したように同大会の100m平泳ぎで1分04秒95の世界新記録をたたき出して優勝、金メダルをゲットしたというわけです。
その結果、2020東京パラリンピック日本代表に内定、これを機に山口さんは知的障害の大型スイマーとして認知されたんですね。
東京パラリンピックは「平泳ぎはもちろん、背泳ぎなど他種目でも上位を狙いたい」と意欲満々の山口さん、ますます活躍の場を広げていきそうですね。
山口尚秀さんの中学や高校にプロフィールも!
富田宇宙、東京パラ競泳代表に内定…山口尚秀は100平で世界新https://t.co/cf2oydGVxt#パラリンピック
— 読売新聞オリンピック・パラリンピック (@Yomiuri_gorin) May 21, 2021
自閉症という障がいがある山口さん、母親の由美さんは言います。
「尚秀はもともとこだわりが強いことに加えて他人とのコミュニケーションや団体行動が苦手な子どもだった」
そのため、地元の学校ではなく、少人数で一人一人の特性に応じた支援が受けられ、よい面を伸ばすことを教育理念とし、小学校から高校まである特別支援学校を選択しています。
そこで調べてみると今治市には、小学部、中学部、高等部を設置する「愛媛県立今治特別支援学校」があり、由美さんはこの学校を選択したんだと思います。
高校時代には水泳で挫折を味合うといった辛い経験をした山口さん、ご自身はもちろん家族にとっても苦しい時間を過ごすなか、救いとなったのはやはり水泳だったといいます。
それではここで、山口尚秀さんのプロフィールを確認しておきますね!
【山口尚秀さんのプロフィール】
名 前 : 山口 尚秀(やまぐち なおひで)
愛 称 : やまちゃん、なおくん、なおひで
生年月日: 2000年10月28日
年 齢 : 20歳
出 身 : 愛媛県 今治市
身 長 : 185cm
体 重 : 85kg
趣 味 : YouTube鑑賞(料理系やスポーツ選手など)
小学校 : 愛媛県立今治特別支援学校小学部
中学校 : 愛媛県立今治特別支援学校中学部
高 校 : 愛媛県立今治特別支援学校高等部
所 属 : 四国ガス株式会社
職 業 : 会社員、パラ競泳選手
S N S : Instagram
高校卒業後は大学に進学せずに、今治市役所の臨時職員から2019年12月に、より練習できる環境を求めて四国ガス株式会社に転職しています。
山口尚秀さんに金メダルの期待!
パラ競泳、山口尚秀が日本記録 - 代表が長野県選手権に参加https://t.co/hjcxmTFlAw
— 東京五輪・パラリンピックニュース (@tokyo2020_kyodo) July 31, 2021
山口さんが世界新記録を出した世界選手権を、もう少し振り返っておきますね。
全体2位で決勝進出を決めた山口さん、予選から1分05秒台が出せたことに「決勝はもっといいタイムを出さないといけない」と考えたそうです。
そして自信をもって、
「決勝では世界新記録を出して、金メダルを取りたいと思います」
日本の報道陣に対して、こう宣言したんですね。
そう語った山口さんの表情には、自分自身への不安や疑いは微塵も感じられなかった、報道陣を見る真っすぐな瞳には自信が溢れていたといいます。
これが実現するのですから凄いですね。
決勝のスタートはこの宣言から8時間後、勢いよく飛び込んだ山口さん、
スタートから先頭に立った。みるみるうちに後続を引き離し、50mのターンでは体半分をリードし、2位の選手に1秒以上もの差をつけていた。
さらに後半に入っても勢いは止まらず、一時は体一つ分をリードしてみせた。ところが、残り25mあたりから、隣のレーンで泳ぐ当時世界記録保持者でもあった、スコット・クイーン選手(イギリス)が山口選手を猛追。徐々にその差が縮まってきていた。
壮絶なデッドヒートの末、軍配が上がったのは山口選手だった。前半でのリードを活かし、逃げ切ってみせた。そして、ゴールした瞬間、表示された山口選手のタイムに会場から歓声が沸き起こった。
いかがですか?
何より知的障がいクラスでは、世界で初めて100m平泳ぎで「1分5秒」の壁を打ち破ったことが大きな収穫ですね。
山口さんはレース後、
「パラ競泳を作ってくれた人、この大会を用意してくれた関係者や審判など、多くの人たちに感謝しています」
と心境を語っています。
身長185cm、足のサイズは30cmという恵まれた体格の山口さん、まだまだ粗削りでフィジカルもテクニックも課題は山積みだといいます。
しかし、だからこそ伸びしろはたっぷりあるというんですね、練習次第では、1分03秒台を出す可能性も十分にあると…。
これはもうパラリンピック、金メダル確定じゃあないですか、期待が膨らみますね。
ストロングポイントクロス 2021年3月28日放送 山口尚秀選手 https://t.co/xot8rS0KJU #GYAO #GYAOで無料配信中
オリンピックもいいけどパラリンピックに向けて山口選手の事をもっと知ってね!
特に今治市民!&愛媛県民!— たかみつ治療院 (@ara4ahakisi) July 31, 2021
注)本記事内のツイートに関しては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。皆さまの貴重な情報に感謝いたします…♪
山口 尚秀 – 選手を知る https://t.co/VBiYrQWOIP
— まる (@kurogen15) January 29, 2020
注)アイキャッチ画像に関しましては、「まる」さんのツイート画像を使用させていただいております…♡
まとめ
今回は「山口尚秀は知的障害の大型スイマー!中学や高校にプロフも!金メダル」と題しまして、山口尚秀さんについてまとめてみましたが、いかがだったでしょうか?
山口さんの「尚秀」ですが、生まれた年のシドニーオリンピックで金メダルに輝いた女子マラソンの高橋尚子さんの「尚」と、すでに日本プロ野球界のスーパースターとなっていた松井秀喜さんの「秀」をとって名付けられたそうです。
松井さんは巨人出身なので、阪神ファンの私にとっては不満なんですが、まあ石川県出身ということで留飲を下げることにいたします。
さて、2020東京パラリンピックで金メダルが期待される山口さんですが、彼には金メダルを獲って世界に示したいことがあると言うんですね。
「僕が子どもの頃、まだ東京パラリンピックが決まる前は、障がい者は社会に必要がないとか、悪く言われることもあって、自分自身も辛かった経験をしてきました。だから東京パラリンピックで世界一になって、自分のように障がいがあっても、ここまでできる、可能性があるということを証明したいんです。そして障がいのある人もない人も一緒になることができる社会を実現できたらなと思っています」
男子100m平泳ぎ(SB14)決勝は、8月29日(日)です。
ハイ!私は山口尚秀さんを、心から応援いたします。
それでは、今回はここまでとさせていただきます!
最後までご覧いただき誠にありがとうございました!