こんにちは、sadachi. です!
あの「#検察庁法改正案に抗議します」のハッシュタグで、何百万とツイートやリツイートされた検察庁法改正法案、簡単に言えば検察官の定年延長法案ですよね。
改正案は安倍政権が掲げる「人生100年時代」に向け、高齢者雇用の推進へ旗振り役を担うべく、具体的な環境整備の一環だったはずですよね。
少子高齢化が進む中で、社会保障制度の担い手を増やす観点からも重要なはずで、公務員の定年延長を鏡に民間企業へ波及させるのが狙いのはずでしょ。
それが、”世論の力”ですか、安倍政権は法案成立を見送るそうですよ。
そこで「定年延長法案とは問題点をわかりやすく!安倍政権の迷走と廃案調整へ」と題しまして、定年延長法案の周辺とその後どうなるのかなどをまとめてみましたので、参考にしていただけたら嬉しいです。
それではさっそく、本題へいってみましょう!
Contents
黒川弘務東京高検検事長、新聞記者との賭けマージャンが報道されて辞表を提出し、承認されていますよね。
元々は、安倍内閣が黒川氏の定年延長を、現行法に反する形で認めたことから端を発しているんです。
この違法とされる人事をごまかす為に、検察官の定年を延長して、検察幹部人事に政権が介入できる検察庁法改正案を用意したと言われているんです。
定年延長法案を数の力で通して、違法部分を覆い隠そうとしたんでしょうね、それもほかの国家公務員の定年延長法と束ねて反対できないようにするというんですから、狡猾極まりないと思いませんか。
それでは、実際はどういうことなのか中身を見ていきましょうね。
検察庁法改正案は、一般の国家公務員に関しては現行の定年年齢を60歳から65歳に段階的に引き上げる改正案と、セットで国会提出されているんですね。
その中身には2つあって、ひとつは検察官の定年も現行の63歳から、一般の国家公務員と同じように65歳にするということなんですね。
検察庁トップの検事総長は、現行でも65歳定年になっていますのでそのままです。
もうひとつが「役職定年」の導入なんですね。
次長検事や全国に8人いる検事長などの幹部は、63歳を過ぎると普通の検事に戻り、65歳までは働けることになるのですが、ここに特例事項が盛り込まれているのです。
その特例とは、内閣(政府)が必要と判断すれば、検事総長や次長検事、検事長は最長3年そのポストに留まれるとしているのです。
また検事正も、「公務の著しい支障が生じる」としたときは法務大臣の判断で、これも3年間任期を延長できる事になっているんです。
検察庁は行政機関のひとつですから、現行法でも検事総長や次長検事、検事長は内閣が任命権を持つと定められているんですね。
でも検察官は、起訴権限に加えて政治家の不正を捜査し、逮捕・起訴することも可能なんですね、ですから政治に対して中立性と一定の緊張関係が求められるんです。
そこで慣例として戦後の日本では、内閣が任命権を持ちながらでも、検察側が決めた人事案を尊重してやってきたんだそうです。
政界と検察の間で、検察の人事に政治は介入しないという確立した慣例が守られてきたということなんですね。
ところが、今回の法改正が成立すると、内閣は任命という「入り口」だけでなく、定年という「出口」まで関わることになっちゃうわけですよ。
こうなると、政権に都合の良い人はポストにとどめ、不都合な人材は退職してもらう人事ができちゃうことになりませんか。
容疑者を裁判にかける起訴の権限を独占する検察官の「自主独立」脅かされることになり、いつも政権の出方を気にするあまりに「政権への忖度」も生まれかねない事態になりかねませんよね。
黒川氏に端を発しているとはいえ、このようにどさくさに紛れて政権に都合の良い法案を通そうとした安倍政権、国民の目は欺けなかったということになったんですね。
国民の多くの目には、この定年延長法案の動きが森友・加計両学園や桜を見る会を巡る問題などから、安倍官邸を守るものと映ったんでしょうね。
それと、新型コロナウイルスの感染拡大の対策に集中しなければいけないときに、このどさくさでとも見えたんでしょう、反対論が沸騰したというわけなんですね。
まあどちらにしても、黒川氏が辞職し、検察庁法改正案が見送りに追い込まれたことは、政権運営能力に陰りが生じているといっても過言ではないでしょう。
結局辞職した黒川氏ですが、賭けマージャンが発覚したときの処分に関しても、安倍首相の答弁と森まさこ法務大臣のが食い違い、物議を醸しだしましたね。
新型コロナウイルス感染症に関しても、多額の費用を使ったアベノマスクにしても、特別定額給付金にしても、スピードや危機管理を得意と豪語している政権のものとはとても程遠いものになっていますよね。
一度決めた給付金を土壇場で撤回し、混乱や迷走に拍車をかけた格好になっているということを、安倍政権は自覚していないんじゃあないですかね、ホント!
国民の「批判」があるとして見送った検察庁法改正案ですが、見直しだけにとどまらず廃案の方向で調整しているとも、廃案に向けた調整に着手したとも報じられています。
公務員の定年延長に関しては、民間企業への橋渡しとなるように「人生100年時代」の目玉法案だったはずなんですが、どさくさで検事のエライさんの延長と抱き合わせたため、引っ込めざるを得なくなって、今国会で廃案となれば、国と地方の公務員定年延長の導入が遅れる可能性が十分に出てきたことになります。
ただ突然の方針変更に野党が反発したのは当然としても、与党内にも異論が出て、これからの政府、与野党を巻き込んだ駆け引きが予想されています。
最後に安倍政権ですけど、法にのっとり国民の批判を受けて政策に反映する、失政の責任はとるといった、そんな基本的な姿勢の欠如が政権の迷走につながっていると思いませんか。
昨年10月、河井克行法相、菅原一秀経済産業相が公選法違反疑惑で辞任したとき、任命したのは私だ、責任を痛感している。
桜を見る会で、多数の地元支援者を招いたことも、反省している。
学校法人森友学園を巡り、公文書改ざんを強いられ自殺した財務省職員の手記が公表された際も、責任を痛感している。
今回の黒川氏定年延長問題でも、法務省、検察庁の人事案を最終的に内閣として認めた、その責任は私にある。
不祥事のたびに「責任はある」と言いながら、具体的な行動をとらずに、逆風が弱まるのを待つ手法がパタン化している安倍首相、責任は「ある」だけではなく「取る」というのもあるということを理解して欲しいと、心から思っています。
注)本記事内のツイートに関しては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。皆さまの貴重な情報に感謝いたします…♪
注)アイキャッチ画像に関しましては、「■問題点」さんのツイート画像を使用させていただいております…♡
今回は「定年延長法案とは問題点をわかりやすく!安倍政権の迷走と廃案調整へ」と題しまして、定年延長法案の周辺とその後どうなるのかなどをまとめてみましたが、いかがだったでしょうか?
公務員の定年が65歳になることと、検察官の定年がほかの公務員と同様に65歳に引き上げることに関しては、野党を含めてほとんど反対意見は出ていないんですね。
民間と同様に人手不足の現在、高齢者の労働力としての活用が促進されれば、社会的にも実質的にも歓迎すべきことと言ってもいいでしょうね。
問題は検察官の役職定年というところのトリックにあります。
「#検察庁法改正案に抗議します」のハッシュタグから、このトリックを見逃さなかった国民目線、これからもしっかりと監視していきたいと思います。
それでは、今回はここまでとさせていただきます!
最後までご覧いただき誠にありがとうございました!